背骨は重力から身体を支え、
全身にエネルギーを運ぶパイプ役。
背骨は体の中心軸で股関節・肩関節と連動しています。
子供が教えられてもいないのに、立って、歩くことができるようになるように、この連動性は元から体に備わっている機能です。
現代の生活でストレスを抱えた体で、腿を鍛えたい、上腕を鍛えたいといったように、ひとつの体のパーツだけを見てしまうと、その連動性が無視されやすくなり、怪我や体の不調の原因にもにつながってきます。
背骨ヨガでは、この人間が本来が持つ、背骨を中心にした連動性を活かしていくことを大切にしています。
さらに、この「背骨の連動性を無視しないこと」を学ぶ過程が、意識の深さを得て、同時に集中力の高まりを得ることができる、動く瞑想ヨガです。

背骨ヨガの5つの柱
❶
背骨
人間が生まれつき持っている背骨が持つ肩関節・股関節との連動性を活かします。
足だけ、肩だけのように、体のひとつのパーツだけを見るのではなく、全身の循環を見ていくことが大切です。
❷
対極・意識
背骨を挟んで右と左、骨盤を挟んで下半身と上半身のように、体の対極を見ていきます。
体の対極を見ることで、もっと動かしたいという欲と、その欲を抑える心の対極を見る意識も生まれます。
❸
まぁるい呼吸
ヨガをする際に呼吸を意識すると、ほとんどの方が途切れた呼吸になってしまいます。
吸う息と吐く息が手をつなぐように、呼吸の繋ぎ目を大切にすること、そして背骨の丸くかこむようにすることで、体と心が解放されていくお手伝いとなります。
❹
安全と健康
人間が生まれつき持っている背骨が持つ肩関節・股関節との連動性を活かします。
足だけ、肩だけのように、体のひとつのパーツだけを見るのではなく、全身の循環を見ていくことが大切です。
❺
瞑想
これら4つの柱を意識することで、高い集中が得られます。余計な思考が止まり、深い瞑想状態に近づきます。
背骨ヨガをすることで受けられる恩恵です。
「する」「される」の意識
ヨガを実践していくこと、毎日の練習、その「する」行為をサーダナ、「する」ことを継続した結果、自分の感性が高まるという恩恵を受ける「される」ことをシッディと言います。
※サーダナとシッディは、もっと広い意味で解釈される場合もあります。
自分の「する」意識はどこにあるのか、することによって「される」意識はどのように現れるのか、背骨ヨガの実践でも、常に「する」「される」を意識していきます。
これは、私たちが自然の中で「生きる」こと「生かされている」ことと同じように捉えられ、ヨガの中で擬似体験することにつながります。
言葉だけではピンとこないかもしれません。多くの方に「体を使って体感するとわかる」と伝えていただいております。

一生続けられるヨガを始めたい方へ

ヨガをしていると、どうしてもできないポーズ、苦手なポーズがでてきます。
そんな時、当然のことですが、ほとんどの方はそのポーズを練習して、できるようになりたいと考えてしまいます。
そして、筋肉や関節に負担がかかって怪我をしたり、精神的にもストレスを抱えてしまったり・・ 健康になろうと思って始めたのに、逆の結果につながってしまう方がいらっしゃいます。
本来、ヨガは人間が元から持っている「やること」「継続すること」のエネルギーの使い方を引き出すことができるものです。
できない1つのポーズだけ、できない体だけに囚われてしまうと、本来ヨガで学ぶことのできる哲学的な「生き方」の部分を学ぶことができず、体を痛めたり、一時的な趣味で終わってしまいます。
背骨ヨガは、私たち(湊 洋二 & 有紀)が多くの生徒さんを見てきた経験から、2人でディスカッションを重ねて考えました。
できないポーズがあった時にどうすれば体に負担をかけずにヨガができるか、 体の面から考え始めていますが、決して体だけをみるヨガではありません。
ポーズをとる時の自分の感覚が研ぎ澄まされるようになると、 仕事をする時、家庭で過ごす時、日常生活の中でも意識が変わってきます。
背骨ヨガでは、体の中心に背骨があるように、ひとりひとりの生活の中心にヨガがあることを大切にしています。

背骨ヨガの始まりは、アシュタンガヨガから

アシュタンガヨガはインドで生まれた非常にエネルギッシュなヨガです。 ポーズの流れが決まっており、その中には難易度の高いポーズも含まれているため、一般的には上級者向けとされています。
ですが、アシュタンガヨガの本質は、高難易度のポーズに取り組むことではありません。 ヨガの師が人生の師となり、献身的な姿勢でヨガに取り組んでいくこと その行為と、そこから得られる恩恵こそが、アシュタンガヨガの本質です。
私たちは、日本のアシュタンガヨガの第一人者であるケン・ハラクマ氏に師事し、自らもアシュタンガヨガを指導してきました。
ポーズの流れが決まっているため、継続するうちに、 いつの間にかポーズを覚え、流れるように次のポーズに移れるようになると、 自然に体を動かしながら、瞑想状態が生まれます。 この瞑想体験は何事にも変え難いものです。
ただ、アシュタンガヨガは、もともと男性が精神を鍛える目的で考えられているため、 ポーズによっては筋肉や関節に負担をかけてしまったり…
ヨガをして痛みを抱える人を生み出したくない。
時には、アシュタンガヨガの練習途中、苦手なポーズがある生徒さんが居たら、それぞれの体に合わせて別メニューを考案してやってもらうようにしていました。
すると、アシュタンガヨガの流れを途中で切ってしまうことになるため、体を動かして得られる瞑想状態が得られにくくなってしまうという問題がありました。
そこで、これらのポーズを集めて、別のレッスンにしたことが背骨ヨガの始まりです。徐々に、シークエンスが形になっていき、月経血ヨガ・美脚美尻骨盤ヨガとして完成していきます。


アシュタンガヨガから背骨ヨガが生まれた経緯を簡単にお伝えしましたが、実際にシークエンスを作り上げるには、長い時間がかかりました。フィジカル面でもメンタル面でも、理にかなったシークエンスとなるよう、体も精神も対極にいる二人でディスカッションを繰り返し、自分たちの納得のいく形を模索し続けています。
こうして、背骨ヨガとして、別シークエンスのレッスンをする機会を持っていただくことで、アシュタンガヨガをする際には、その本質に集中することができるようになりました。
背骨ヨガを深めてから、アシュタンガヨガを行うと、安全に行うことができるようになるだけでなく、それまで見えていなかった良い変化を感じていただけるようになると思います。
月経血ヨガと美脚美尻骨盤ヨガのシークエンスも独特ですが、私たちのアシュタンガヨガも他のどのスタジオとも違うという声をいただいております。
上級者だけでなく、入門者の方にも安心して参加していただけます。
興味を持っていただいた方は、ぜひ一度、私たちのヨガを体験してみてください。